ゆるやかな自殺

「私には何にもないから」

さいごのバースデーケーキ



あのね わたし計画してることがあって

20歳になったら

全てを捨てて この街を出ようと思うの

何度も考え直したよ

だけど考え直したところで

この顔が綺麗になるわけなんてなかった

きっと来年からは

汚いおっさんの相手してる間に年をとるわ

だから今年は一緒にケーキを食べよう



本当はもっと早く変わろうとしたの

だけど18歳のわたしにはまだ首輪がついてて

飛べる羽根はついてなかった

だから心を殺して待ってたの

どんな手を使ってでも 可愛くなれる日を



どうせ長生きする気なんてないから

将来のことはどうでもいいの

ただ 若さという魔法が解ける前に

超可愛くなって 好きな人に好かれたい



君はいい人だし いい人止まりだよね

わかるよその気持ち わたしもそうだから

それでもわたしは進んでみせる

あの人の心を手に入れたい



君とは違うの

わたしはわたしよ

一緒にお祝いしよう


最後の同じ世界でのハッピーバースデー